<小説>

大地の子 (全4巻) 著者:山崎豊子

日本の中国戦争残留孤児の壮絶な半生を描いた山崎豊子の代表作。恐らく日本の中で一番知名度が高い、中国近代史小説。黒竜江省の開拓民として渡った松本家の長男、松本勝男は祖父、母、妹と共に平穏に暮らしていたが、ソ連対日参戦により勝男以外の家族を失い自身も中国農家に売られ辛い虐待に耐える日々を送る。時代が中国国共内戦の激化と共に人民解放軍や飢餓等の危機にも直面しながらも懸命に生きていく様を描いております。フィクションですが、山崎豊子が実際に1980年代の「外国人非開放地区」中国北部を中心に農民に取材を行った情報を元に作品を書いているので、物語背景がとてもリアルで生々しい山崎豊子ならではの、人間の泥い部分が露骨に表現されております。仲代元久と上川隆也でテレビドラマ化された事も知られていますね。日露戦争後に実在した、日本残留孤児の壮絶な人生と当時の不安定な中国情勢を正確に捉えており現中国建国直後を知るにはいい作品。日本人なら読んでおきたい名作小説だと思います。


<漫画>


封神演義(全23巻) 著者:藤崎竜

中国明代に書かれた中国を代表する長編神怪小説の漫画化。ベースは「安能務訳の封神演義」。累計2200万部も発行された大ヒット漫画。原作には無い、ギャグ要素やオマージュが非常に多いですが、新しい「中国歴史漫画」としてアニメ化もされ大ヒットしました。
殷(紀元前17世紀~紀元前1046年)王朝の人間界を舞台に仙人や道士達による戦争が巻き起こる。主人公太公望のユルいキャラ設定と画才のセンスが漫画をより引き立てており、スラスラ読める名作。正直な所中国歴史の勉強にはなりませんが漫画を見て、小説に手を出すとのがオススメ。中国歴史漫画入門編ですね!

 


史記(全16巻) 著者:横山光輝

三国志の横山光輝が手がけた歴史漫画。いくつかの差異はあるものの原作となった司馬遷の「史記」にかなり忠実に描かれています。始皇帝や項羽、劉邦といった英傑が次々に登場し、活躍するのは面白く分かりやすいです。長い中国史を登場人物と歴史の流れを知るのに最適な一冊だと思います。

 

 

 


三国志(全60巻) 著者:横山光輝

知る人ぞ知る横山光輝の代表作。近日は「日経電子のバーン!!」の日本経済新聞のCMでお馴染みの作品ですね。数ある三国志作でも劉備の蜀を中心に描いており、劉備、関羽、張飛、諸葛亮、趙雲を有名づけた本作。1971年の作品なので最近の漫画特有のスピード感は確かに薄いですが、それを凌駕する奥深いストーリーと誰でも手に取りやすい絵のタッチがとても漫画をより面白くしています。当校ササベも初めて読んだ漫画がこれです!「三国志演義」に沿った点も多数ありますが、三国が出来る前と出来た後までが一発で分かります。ゲームやアニメで三国志を沢山触れてる方は、まずこの漫画を読んでみましょう。

 

 


キングダム(1~47巻 続刊中) 著者:原泰久

知らない人がいない程の名作ですね。春秋戦国時代の秦に生まれた戦争孤児の信と漂が天下を目指す物語。二人は自らの手で天下をとるため剣の修業に明け暮れていた。ある日、仕官した漂が息も絶え絶えに信のもとに戻ってきて、ある目的地を告げる。そこで信は後の「始皇帝」政と出会い、乱世での戦いに駆り出される。10年にも渡る対策で様々なメディアにも取り上げられている作品です。描写も細かく、スピード感もありますが、歴史を学ぶというよりかは漫画として楽しむ作品ですね。

 

 


蒼天航路(全36巻) 著者:李学仁 王欣太

新解釈による長編大河作品。膨大な資料と綿密なキャラクター描写が、正史以上のドラマを作品に与えています。「三国志演義」では大悪人に描かれている曹操を主人公に据えて、人の才能を見抜く力に長け、何においても万能な人物として描いており、曹操の幼少期から死滅するまでを様々な登場人物と共に駆け抜けて行く様子も細かく描けれており、非常に面白いです。原作の作り込みもよくできていますが、絵も独特で見ていて引き込まれます。「現代三国志」の超大作を是非手に取ってみてください。

 

 


アンゴルモア~元寇合戦記~(1巻~7巻 続刊中) 著者:たかぎ七彦

モンゴル軍の対馬遠征を描いた物語。元寇の主戦場になった九州ではなく、元軍にとっては前哨戦となった1274年の対馬の戦いを描いております。著者による史実ベースの時代考証がされており、鎧や武器も鎌倉時代のものを忠実に描くという細部にまでこだわっている所も見所の一つです。日本の鎌倉時代が舞台なので、直接中国歴史にスポットを当ててる作品ではありませんが、元寇を描いている漫画は非常に少ないので、そこも見所!

 

 


王道の狗(全6巻) 著者:安彦良和

ガンダムの安彦先生の近代史三部作中の一作、明治初頭の日本が舞台ですが、読み進めて行く内に当時の清朝、中國国民党が出てきて作品を織り上げます。過激政治運動に参戦した為、北海道に投獄されていた2人の若者が「王道と覇道」に分かれて上り詰めて行く様を史実に基づき忠実に描いております。金玉均、孫文、李鴻章、袁世凱といったアジア巨星達と、福沢諭吉や陸奥宗光等、勝海舟等のとの絡みが何とも面白いです。少し内容が難しいかもしれませんが歴史漫画とはそういうものですね(笑)。私はこの作品の日本を悪として作風を書いているのが実に興味深くて非常に好きです。ラストシーンが義和団事件というのも歴史好きの心をくすぐります!