実話をもとにした社会派コメディー「薬の神じゃない」（我不是药神）

※この作品は元になった実際の事件があり、発端と結果が史実で後のストーリーや登場人物は仮設といった感じのようです。

先にお伝えしておくと、歴代の映画の中でもマジで久しぶりにかなりオススメです。外国の映画らしい国柄背景がめっちゃいい！

元ネタの事件は「陸勇事件」といいます、ググると詳細が沢山出てくるほどの社会現象です。

舞台は上海、主人公のチョン・ヨン（程勇）は、性欲薬販売店を営むするうだつの上がらない貧乏中年男性。

ある時、知人から白血病の薬の密輸を依頼される、中国で密輸は重罪の為、当然最初は断るが、あるの生活費もままならないチョン・ヨンはしぶしぶ承諾。

インドから、当時中国では認められていなかったジェネリック医薬品の白血病薬の密輸を始める。

（ちなみに知人男性役は我的前半生の陈俊生のお父さん役なのが少しテンションあがる！）

当時、中国では白血病薬は非常に高額で白血病患者達は皆、正規の薬は買えず苦しでいた。

そんな中でも外資の製薬会社が暴利をむさぼり続け、抗議しても値段が改正は行われていなかった。

そこにチョン・ヨン達の密輸した、インド産の白血病薬が出回る。

効果や成分は正規品同じである安価な密輸薬は爆発的に人気がでるのだが次第に警察、同業や詐欺に等に目を付けられて・・・・・・

といった感じの内容です。

内容だけでも日本では中々作れない内容だと思いませんか？

これは実際に中国で2000年以降も起こっていた現象で、それにより実際に発生した事件です。

この事件をきっかけに薬事法が改法され、ジェネリック医薬品の許可が降りるまでになりました。

当然、中国でもこの映画が空前のヒットとなり中国当局の規制も珍しく入りませんでした。

私もこれを見て「中国も民主化が進みつつあるな」とホントに感じました。

史実の犯人も、実際の刑期も軽く非常に民衆の目に配慮したものになりました。

日本で白血病というと非常に珍しい病気ですが、中国の場合人口の母数が、そもそも違うので患者数もレベルが違います。

人口も多い分、意見や主義主張も多いので法律が追い付いていないのも事実。

実際に一人の男性の行動が法律を変え、多くの人々を救ったという奇跡を中国の社会情勢と上手く掛け合わせて描いており素晴らしい作品に仕上がってます。

コメディタッチなのでサクッと見れるので気軽に見るのにしっかり作り込まれており

途中で展開がだらける事も無くトントン進み矛盾も少なく、最後はちゃんと感動します。

マジでオススメ！！

食べて！見て！！触れて！！！もっと中国語を楽しみましょう！

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